今日の人生

むなしい日も 幸せな日も たくさんの今日について

目覚まし時計

 

ヒトもスマホも磁気があるから、寝る時くらい脳や体を休ませるべく、スマホを枕元に置かない方が良いのかも、と思い、目覚まし時計を買った。朝ピピピ、ピピピと、規則的でシンプルな音階でなかなか良い。「あーはいはい、今起きますねーポチ」といった感じで心地良ささえ感じる。

そのあとに今までのスマホアラーム試すと、なんだか急かされてる感じがした。自分の好きな選曲にも関わらず、朝一だと、どうも音がガチャガチャと聞こえてくる。止める自分に焦りが感じられる。というわけで何十年ぶりに目覚まし時計にお世話になります。

そして思い切って家のカーテンを取り外した。ほとんど開け閉めしておらずお飾り状態だったので。埃の温床を撤去してとてもすっきり。日本でも日中夜間と、なるべくカーテンを閉めたくない人だったので気分が良い。

 

◆ 朝の散歩中。一日中半袖で過ごせる時期は終わりに近づく。うろこ雲が現れる季節になってきた。

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若君ジェームズと喜びの本

前回の続き。

見た目とは裏腹に一日食べるものがなくてお腹を空かせていることもあると語る車椅子の少年ジェミー、ポリアンナは全く食べるものが無いという経験がなく、どんな気持ちかと想像して悲しげな表情をする。そんなポリアンナにジェミーは力強く笑って言う。

「時々ひもじい思いをするのもいいものなんですよ。そうでなきゃジャガイモや牛乳がどんなに美味しいか、分かりませんからね。喜びの本に書くことがなくなってしまいますよ」

ポリアンナの専売特許でもある良かった探しをしている少年がここにも。食べるものがなくて本当にひもじい思いをするからこそ分かる食べ物美味しさ、それを喜びに変えられる強さ。その強さに私は太刀打ちできない。

 

ポリアンナが公園で久しぶりにジェミーに会えた時も

「雨が続いたせいか足の痛みがひどくて動けなかったんです。たいていは我慢できる程度の痛みだけど、昨日みたいだと息も出来ないくらいなんです。でもひどく痛む日があるからこそ、痛くない日は本当に良かったと思えるんですから… これでいいんですよ。 かあやは自分もリウマチで痛む体なのに無理して働いているんです。そんな暮らしの中でひとりぼっちの僕を引き取ってくれたんです。孤児院は可愛そうだからって。かあやはね、ジェミージェミーって自分の子供のように可愛がってくれるんです。」

 

力の弱い者が困難なことに立ち向かう、健気な姿が悲しくもあり、強くもある。空から真っ直ぐ降りてきた天使のようなジェームズに感服。

 

「何ひとつ楽しみのなさそうなところに 一番多く楽しみがかたまっている。地に落ちる一枚の葉は、音をたててもたてなくても、必ず何かの喜びをもたらしてくれる」

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喜びのハムエッグ

 

世界名作劇場の12作目「愛少女ポリアンナ物語」一気に観てしまった。やはりこのシリーズ、好きである。

父の遺言でもある「良かった探し」彼女は困難なことであってもいつも強い意思と努力で、何でも喜ぶゲームを続けていく。それがポリアンナ自身を支えていく。イキイキと生きるポリアンナに、まわりは影響されるのか、ひねくれた大人の性格や、傷心の大人達、まわりをも変えていく。

 

私が好きな第一話。

ポリアンナは火曜日恒例のハムエッグが無いことに腹を立てて「いらない」と言って席を立とうとした。

父「ポリアンナ、神の御心に従えないというのなら食べなくてもいい。だがお前は本当にそれでいいと思っているのかい?今ここにパンとミルクがある、このことに感謝しなければならない。お前は毎日大好きなパンとミルクをたっぷり食べることが出来る。そのことを喜ばなければいけないだろう?今日食べられなくてもお前には明日か明後日、とにかくハムエッグを食べる楽しみがあるんだよ。そう思わないか?ポリアンナ

 

ポリアンナ「楽しみ?……ごめんなさいお父さん、この頃火曜日にはいつもハムエッグが食べられたでしょ?だから、私今日も、って思っていたんだけど… 今日だったら当たり前みたいであんまり嬉しくなかったかもしれないわ!きっと今度食べる時には今日の何倍も嬉しいわ!良かった!」

 

父の言葉で、今日食べたら当たり前だと思って面白くなかったはずだと考え、今度食べるときはいつもより美味しく感じるに違いないと結論づけたポリアンナ

不自由なく食べられることを喜ばなければならない、と諭す上で更に、今日はダメなら明日、またその明日。楽しみを先へ延ばす。という思考。この第一話は、ハムエッグを通して、「思い通りにならないことも、それを逆手にとって楽しみに変換させることができる」ということを教えてくれた。

 

「人は頭脳と心の中にあるものを放射する。親切と協力の念をもって生活していればその隣人たちもいつの間にかこちらに同調してくるであろう。こちらが罵り怒り批判するならば、周囲もまた怒りには怒りを返しその上に利息を添えて来ることは請け合いである。悪を予期して悪を求めれば悪を得、善を見出すと信じていれば善を得る」 

 

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褒められて伸びる

 

本日のエア主菓子は、鶴屋吉信の綾錦。先生から、この短期間でよく覚えましたね。素晴らしいです。というニュアンスの私的最高級のお褒めの言葉を頂いた。(気持ちが高揚していた為はっきり覚えてないけど…)  及第点ぎりぎりの落ちこぼれの生徒だわ。と思っていたので、半ば投げやりな気持ちが一時スッと消えていくような、自然と笑顔がこぼれていた。

前回の反省を踏まえ、いつもより練習に精を入れた。ひとつひとつの所作を確認しながら。やはり所作の意味を知っている方が頭に入りやすかった。また、始まる前にめっちゃ深呼吸&お稽古中にここで深呼吸!のポイントを設定した。それでも震えるし、余分な力が入ったけどね。とにかく緊張が大敵。

自主練の時さえ、本番のような心持ちでトライした時は手が震えてきた。緊張って外部からの何らかの刺激に対する反応だと思っていた。本当はもっと複雑なのかも。自分の内側から、仕立て上げ、自ら作り出してるような気がしてならなかった。過去の経験、記憶などが関係しているのだろうか… とすればマインドやメンタルが肝なのか。それをコントロールするのが一番難しいのに。。

けれど、今回はなんとか成果が出たので良かった。練習、費やした時間は裏切らないのだなぁ。と今日はしみじみと感じる。

上手くなりたくば、回数をこなせ。不器用な者は、更に回数を重ねよ。  

めでたしめでたし。

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何と出会うか

 

私たちが毎日過ごす中で、何と出会うのでしょうか? うーん、何だろう?と考えてみたけど、答えは

「知らないもの」と出会う。

でした。その発想に目から鱗

明日のことは誰も分からない。朝目覚めたらその日がどんな1日であるか分かるが、それはその瞬間のことのみ。今日の午後とは出会っていない、夜とも出会っていない。

あなた方がその昼や夜に動く場所で出会う人や物、自然の移ろいや様々な事象は、誰にでも等しく平等に ”知らない” ことなんです。と。

時間は過ぎていくもの、毎日を過ごしているんだと思っていたけど、毎日出会っている、これから出会っていく。に置き換えたら何だかいい感じ。より前向きで主体的な感じがする。競うわけではないけれど、皆平等に知らない世界を進むなら、これからの一日の中に出会うものは美しいものや、幸せになれるものがいい。見出していくぞ。という気持ちになってきた。知らないと言われると、知りたいという欲が出てくるみたい、不思議だ。

それに知らぬ一日に出会うことが、新しい一日を生きることなら、出来レースではないことが分かるし、同じことの繰り返しとも言えないと思う。今日失敗しても明日が来るさ。なんくるないさ〜のような心持ちでいれそうだ。

毎日知らないものに出会う。という表現が私に分かりやすく響いて、もっと掘り下げたら一期一会や日々是好日の言葉にも繋がれる気がした。

 

また、私はほとんど知らない存在である。というその認識さえ持てれば、何事も素直で謙虚な気持ちで迎えられる。ということも説いておられた。これはまさに”我以外皆師” で茶道らしい話だと思う。少し知っていることでなんでもこなしていける世の中になってきた。お手軽に拾ってきた情報(ネット等)は知ったつもりになりやすい。その状態は、”我のみ師”である。

あ〜私、事前のネット情報で知ってることを人から聞いて、うんうんそれ知ってるわーなんて態度取ることも無きにしもあらず。今度からは例えば、へえ〜そうなんだ〜!(まるではじめて聞くかのように)とか、やっぱり?そうだよね〜!(確認出来て良かった〜)等の柔和な態度を心がけるべきか。冗談はさておき、頭を垂れ教えを乞う姿はいつも忘れぬようにすべし。というのが締めのお言葉でした。

 

◆今日の気温、最高32度 最低27度。10月に入り暑さ和らぎ風が気持ち良く、砂ぼこりも減り景色がクリアに。空の青さを思い出してきた。あひる、気持ちよさそう。よく見ると奥の群れからはぐれる子。

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MILK

 

牛乳の容器は日本と異なりプラスチック製。どのメーカーも絵柄は控えめで似たようなデザインだけど、キャップの色ががカラフル、共通して色で乳脂肪の割合が分かるようになっている。青:whole milk(全乳) 赤:fat milk(低脂肪) 緑:skim milk(スキム)  うちは専ら青、識字せずに選べてとても良い。パッと買える。英語は読まないといけない、日本語のように瞬時にすっと頭に入ってこない為、視覚的な分かりやすさはありがたいのだ。こういう商品がもっと増えるといいな。

私が驚いたことは牛乳が冷蔵ではなく常温の棚に陳列されていること。しかも随分と幅を利かせていて、常温牛乳が1レーンを占める。(冷蔵牛乳はその4分の1) 買っていく人も多く、どうもこちらの方がメジャーとみた。人の真似して手に取り、MILKと書かれてあった時は驚いた。目がくりくりのかわいい牛さんのパックで、えっと、あなたって常温OK?牛乳って要冷蔵じゃないのね…?と心の会話を繰り広げた。常温で賞味期限の長い牛乳に、固定観念を覆されたのでした。けれど常温の牛乳はまだ購入したことはなく、フレッシュな方が良い気がして変わらず選んでいる。たとえそれが少数派と知っても、積み上げてきた習慣のようなものは簡単には変わらないみたい。 ”自分の固定観念に気づいたら行動を変える勇気”   まさか牛乳のチョイスで思い浮かぶとは思わなかったけれど次回試してみようかな。 冷蔵牛乳を飲み比べたけれど、ウチでは、どれを飲んでも日本の牛乳が圧倒的に美味しいよね。という意見で今のところ一致している。

 

月見

 

夕飯の後出かけると満月、輝く月がよく見えた。

 秋風に たなびく雲の 絶え間より
 もれ出づる月の 影のさやけさ

『訳:秋風に吹かれて横に長くひき流れる雲の切れ目から、洩れてくる月の光の、澄みきった美しさといったらどうだろう!』

高校の時、百人一首覚える課題はなぜか好きで割と熱心に勉強した覚えがある。平安時代は今よりずっとずっと明かりが少ないだろうから、闇に包まれた世界で輝く月の光は、人々のいろいろな想いをかきたてたのであろう。

帰って白玉粉に水を入れてこねて丸めて湯がいて、缶詰のあんこと混ぜ合わせ冷やしたら立派なデザートの完成。超簡単、美味しい。小学生でも出来る。これ以上簡単に出来る和菓子を私は知らない。

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